works | test pattern [nº1] - World Premiere -

池田亮司の新プロジェクトtest patternは、現在彼が取り組んでいるプロジェクトdatamaticsと、相関関係にあります。test patternは、いかなるデータも、2つの形式「バーコード」と「0/1バイナリー」に変換するシステムであり、その応用を通じて、装置の性能の臨界点と、われわれ人間の知覚の閾値との関係を考察するアートプロジェクトです。

その第1弾であるオーディオヴィジュアル・インスタレーション作品test pattern [nº1] は、サウンドからリアルタイムに変換され、生成された視覚パターンによって、装置と人間に対してある種のテストを促します。8台のモニターと16台のスピーカーが、暗い空間に一直線上に配置され、その画面の配列は高周波のシグナルに同期しながら暗闇の中で鮮烈に明滅します。グリッド状にマッピングされた16チャンネルのサウンドは、空間を鋭利に切り裂きながら移動し、モノトーンのラインからなる整然としたパターン映像へと即時に変換され続けます。瞬間的に、毎秒数百フレームを超えるほど高速に変化し続けることで、装置に対してはある種の動作性能テストを強要し、見る者に対しては知覚反応テストを促します。われわれはただテストされるべき被験者として、その場に居合わせることになるでしょう。

※同プロジェクトの一環として、同コンセプトに基づくCD「test pattern」が2008年2月25日にドイツのレーベルraster-noton(www.raster-noton.de)より発売されます。

コンセプト・コンポジション:池田亮司
プログラミング・ソフトウエア開発:徳山知永
〈2008年作品〉YCAM委嘱作品

page top