アーティスト

真鍋大度+石橋素ーハイブリッドな活動が生み出す、新たな領域

アーティスト、デザイナー、エンジニアとして、多彩な領域で常にアクティブな活動を繰り広げる真鍋大度と石橋素。YCAM委嘱作品の滞在制作においても、プログラマーやエンジニアとして参加し、一方では、企業の情報サービスやソリューションに関わる大規模なプロジェクトも数多く手掛けています。彼らのユニークな発想と優れた技術は、オリジナルデバイスの開発、インターフェイスの構想、プログラミングを用いたシステムの考案など、メディアアートの更なる可能性を拓くとともに、商業空間の演出や産業開発を通して、メディア表現の新たな活動領域をつくり出しています。また、幅広いメディアをカバーするクリエーターとして、世界各地で様々なコラボレーションを展開するほか、近年には、リサーチや実験などの研究創作スペースを主宰し、メディア技術を用いた実験的な表現を試みる拠点、そして人材や技術が集約されるコミュニティの形成も積極的におこなっています。
本展では、「メディア芸術」の大きな魅力のひとつとして、彼らの新作を世界初公開するとともに、これまでの活動や実験プロジェクトの映像上映を通じ、インタラクションと身体が生み出す未来への思考を提示します。


真鍋大度+石橋素「SONIC Floor」(北九州イノベーションギャラリー、2007)


真鍋大度+石橋素「Command Line Wave」(2008)




真鍋大度+石橋素「Pa++ern」(2009)


「親子で体験!デジタル× カラダ de ワークショップ」より(世田谷パブリックシアター、2009)

真鍋大度|Daito Manabe
アーティスト/デザイナー

1976年東京生まれ。東京理科大学理学部数学科、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]卒業。振動、超低周波を使用して触覚と聴覚の特殊性、共通性、相互作用をテーマに作品制作をおこない、筋電センサー、低周波発生器を用いたパフォーマンス、実験的なターンテーブリストとして国内外の様々なアートプロジェクトに参加。2006年株式会社ライゾマティクス設立。ウェブからインタラクティブ・デザインまで幅広いメディアをカバーし、企業やファッションブランドにおける展示システムを企画・制作している。株式会社DGN、「4nchor5 la6(アンカーズ・ラボ)」のメンバーでもある。2009年には作品「scoreLight」が、文化庁メディア芸術祭 エンターテイメント部門優秀賞受賞。同年、アルスエレクトロニカフェスティバル デジタルミュージック部門審査員。YCAMでは、UA+内橋和久「path」(2005) 、渋谷慶一郎+池上高志「filmachine」(2006)、「true/本当のこと」(2007)など多数の作品制作に参加。2010年には検索ワークショップ「Search'n Search」で講師を務めた。
http://www.daito.ws/

石橋 素|Motoi Ishibashi
プログラマー/エンジニア/システムデザイナー

1975年生まれ。東京工業大学制御システム工学科、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]卒業。デジタルメディアを使った作品制作を始め、テクノロジーを駆使した新しい遊び、プロトコルをテーマに開発/制作を展開。2006年株式会社DGN設立。企業やファッションブランドのラウンジ、科学博物館などにおける展示システムの企画・制作において、主にインターフェイスデザイン、デバイス設計、プログラミングを担当している。2008年より研究・制作スペース「4nchor5 la6(アンカーズ・ラボ)」を共同主宰し、アート、デザイン、研究、パフォーマンスなど、領域を問わず精力的に制作活動もおこなっている。これまで、数多くの作品が、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品として選定されている。YCAMでは、YCAM開館記念プロジェクト、ラファエル・ロサノ=ヘメル「アモーダル・サスペンション-飛びかう光のメッセージ」(2003)、「時間旅行」展(2005)、「true/本当のこと」(2007)など多数の作品制作に参加。2010年には検索ワークショップ「Search'n Search」で講師を務めた。
http://www.motoi.ws/