シンギー・カルトノ
1968年インドネシア・カンダンガン村出身。2004年に小さくて機能性の高い木製のクラフト製品を扱う「Piranti Works」を創業、「magno」ブランドを立ち上げる。magnoの木のラジオは国際的な賞を多数受賞し、世界中のメディアに掲載される。2012年、ソーシャルデザイン活動である「Spedagi」をスタート。経済活動と人材が大都市に集中する一方で衰退してゆく村の状況に危機感を感じ、その解決策を探るため2014 年から2年に1度、村おこし会議である「ICVR」を開催している。
阿東文庫の人たち
2006年に廃校となった山口市阿東地区、亀山小学校に、不要になった本を回収して集められた農業雑誌や文学、美術、宗教、漫画など、市立図書館とはひと味違うさまざまな分野のマンガ・書籍など、6万冊を収蔵した私立図書館。現在ではバンブーバイクの製作拠点としても機能し、阿東文庫の代表者である吉見正孝氏をはじめ、ここに集まる住民達は「既成事実を作ってしまえばええ」というパンクなDIY精神に満ちている。
株式会社オープンハウス
東京造形大学を始め、国内外の大学や研究所でサステナブルデザインのプロジェクトを行う益田文和氏が1991年に設立。2013 年6 月に水道、電気、ガスといったインフラやライフラインに頼らないオフグリッドな環境を目指し山口県宇部市へオフィスを移転する。日本のみならず、アジアの地域と連携しながら、デザインの構想力で暮らしと仕事の形を問い直し、実践しているデザイン集団である。
地域開発ラボ(YCAM)
2013 年からスタートしたラボ機能。YCAMがこれまでに培ってきたメディア・テクノロジーの知識や経験を活かして、山口市民による創造的な市民活動のアシスト、また伝統技術や地域リソースのリサーチ、地域課題を可視化するためのプラットフォームづくりをおこなっている。
mi-ri meter
2000年、宮口明子、笠置秀紀によって活動開始。建築、フィールドワーク、プロジェクトなど、ミクロな視点と横断的な戦術で都市空間や公共空間に取り組む。日常を丹念に観察し、空間と社会の様々な規範を解きほぐしながら、一人ひとりが都市に関われる「視点」や「空間」を提示する。プロジェクト=「鳥取藝住祭 川と路2016」「Tents24」「Public Party Kit」「アーツ前橋交流スペース」ほか。東京で磨かれたソリッドな視線は、過疎地域(最前線)の空間をどう切り取るのか。