インスタレーション – 山口情報芸術センター[YCAM]10周年記念祭 https://10th.ycam.jp Wed, 11 Dec 2013 10:21:38 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 坂本龍一「ART-ENVIRONMENT-LIFE」 https://special.ycam.jp/10th/term2/993/ Thu, 17 Oct 2013 15:42:22 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=993 YCAM10周年記念祭のアーティスティック・ディレクターを務める音楽家の坂本龍一の展覧会「ART – ENVIRONMENT – LIFE」では、坂本とアーティストの高谷史郎が山口に滞在し、YCAM InterLabとのコラボレーションのもと制作した3 つのインスタレーションを発表します。

霧に投影される映像とそれに融合するサウンドが、環境への感覚を開く「LIFE―fluid, invisible, inaudible… Ver.2」。世界各地の樹木の生体データからサウンドを生成する「ForestSymphony」。「水」が見せる複雑な変化を抽出することで新たな空間を創出する新作「water state 1」。 いずれの作品も10 周年記念祭のテーマである〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉に対する坂本の問題意識が強く反映されており、観る者の内部に繊細な感性の揺らぎを喚起させ、過去から未来へ向けた思考の連鎖をもたらすものです。

〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉を巡る坂本龍一の思考と実践

私たち人類は、文明の上に成り立つ都市空間と、周囲の自然が織りなす豊穣な循環のもと、安定した日常を過ごしています。しかし、そうした日常は予期せぬ自然の猛威によって、もろくも瓦解してしまう―甚大な被害をもたらした2 年前の東日本大震災は、そうした可能性と私たちが常に隣り合わせであるということを、改めて気づかせてくれたと同時に「いま、環境とは何か?」といった問いを、等身大の視点から立て直すきっかけにもなりました。
このような問いを受けて、YCAMと10 周年記念祭のアーティスティック・ディレクターを務める音楽家の坂本龍一が、未来の芸術表現のビジョンを描き出すべく策定した10 周年記念祭のテーマが〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉です。このテーマの背景には、震災以前から様々な環境/平和/社会問題について積極的に言及し、具体的な取り組みをおこなってきた坂本の「自然をより深く知ることから、これからの文明やアートが生まれるはずだ」という強い思いがあります。
YCAM はこのテーマに基づき、7月から10 周年記念祭として様々なイベントを展開してきましたが、その締めくくりとして、坂本自らの作品を発表する展覧会「ART―ENVIRONMENT―LIFE」を開催します。展示する3 つのインスタレーションはいずれも坂本とアーティストの高谷史郎、YCAM InterLabとのコラボレーションにより制作されるもので、水や霧といった物質を通じて、自然と情報化が進展する人間社会との対話を、新たな視点から構築する試みとして構想されています。

展示作品1: 坂本龍一+高谷史郎「LIFE―fluid, invisible, inaudible… Ver.2」(YCAM 委嘱作品)

展示作品2: 坂本龍一+YCAM InterLab「Forest Symphony」(YCAM 委嘱作品)

展示作品3: 坂本龍一+高谷史郎「water state 1(水の様態1)」(2013 年/ YCAM 委嘱作品)

プレスリリース

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Forest Symphony https://special.ycam.jp/10th/term1/493/ https://special.ycam.jp/10th/term1/493/#comments Tue, 17 Sep 2013 10:07:40 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=493 東日本大震災の後、坂本は〈人類が生きる環境〉を支える森林へと意識を向けるべく、樹木が発する微弱な生体電位を元に楽曲を制作するというアートプロジェクトを構想しました。そのプロジェクトにYCAM InterLabが参画し、インスタレーションやウェブコンテンツとして展開したものが「Forest Symphony」です。本プロジェクトでは、YCAM InterLabが樹木の生体電位を計測し、ネットワーク経由でサーバーに集積するセンサーデバイスを開発。

世界各地の樹木にそれを設置し、生体電位を収集しています。そして、集められた樹木のデータにもとづき、会場を包み込むサウンドを生成するとともに、アーティストの高谷史郎のビジュアルディレクションのもと、生体電位の変化や、センサーデバイスが設置された環境の情報を視覚的に表現。これらをサウンドインスタレーションとして空間的に統合し、季節や天候に応じて変化を続ける〈森のような空間〉を現出させます。

また本展のウェブサイト上では、展覧会のスタートとともに、会場に流れるサウンドや、生体電位のデータを視聴できるウェブコンテンツも公開しています。

センサーデバイス設置場所
山口市中央公園(山口市)
出雲神社(山口市)
熊野神社(山口市)
諸塚村(宮崎県)
札幌メディア・アーツ・ラボ(北海道)
MITメディアラボ(ボストン/アメリカ)
SymbioticA(パース/オーストラリア)
アコシュ・マローイ(ブタペスト/ハンガリー)
Design Terminal(ブタペスト/ハンガリー)

Forest Symphony特設サイト

プレスリリース

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https://special.ycam.jp/10th/term1/493/feed/ 3
LIFE – fluid, invisible, inaudible… Ver.2 https://special.ycam.jp/10th/term2/526/ https://special.ycam.jp/10th/term2/526/#comments Mon, 16 Sep 2013 02:13:02 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=526 「LIFE―fluid, invisible, inaudible…」は、坂本とアーティストの高谷史郎とのコラボレーションにより制作されたインスタレーション作品で、2007年にYCAMでの滞在制作を経て発表されました。YCAM での発表後、国内外で巡回展示を重ねており、本展では新たな要素を加え、大幅にリニューアルした新バージョンを公開します。

ノンリニアな〈共生系〉に向けて

本作は、闘争と分裂の時代であった20 世紀の総括と、21世紀に向けた共生のビジョンの提示を試みた坂本龍一のオペラ作品「LIFE」(1999 年)を解体/再構築するかたちで制作されたインスタレーション作品です。

会場の中空には、内部を人工の霧で満たされた9 つの水槽が宙吊りにされており、霧をスクリーンにオペラで使用された映像が次々と投影されます。さらにこの映像に呼応するかたちでサウンドが上方から降り注ぎ、刻々と姿を変える映像とともに、同期と分散を繰り返しながら複雑に交錯。観客は移ろいゆく光と音に身を委ねながら、環境へと徐々にその感性を開いていくこととなります。
本展では、新たに東日本大震災以降の人間と自然との共生についてのビジョンを描いた映像とサウンドを追加し、新バージョンとして発表します。また、これに合わせてオペラと、2007 年の前バージョン、そして10月22日に開催する舞台公演「LIFE―WELL」の記録映像も展示します。

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坂本龍一+高谷史郎「water state 1(水の様態1)」 https://special.ycam.jp/10th/term2/527/ Sun, 15 Sep 2013 01:12:11 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=527 「water state 1(ウォーター・ステート・ワン/水の様態1)」は、坂本と高谷のコラボレーションによって制作されたインスタレーション作品で、本展が世界初公開となります。

水は温度によって氷、水、水蒸気と、その様態を変える。水がつくり出す雨、雲、霧、雪、海、河、湖、滝、氷山、氷河などの自然現象は、どれをとっても、いつまで眺めていても飽きることはない。また、この惑星の表面積のおよそ7 割が水に覆われ、私たちの身体の7 割が水でできており、生命の源でもある。
― 坂本龍一

生命を支える根源的な物質であり、状況に応じて様々なかたちに姿を変える「水」。坂本はかねてから水に対して強い興味を示してきましたが、一方で作品のモチーフとして扱うことに困難を感じていたともいいます。しかし今回、新作の構想を進める中で、水そのものを素材とする可能性について考えを深めるようになり、YCAM InterLab が大量の水滴を自在に落下させることができる装置を開発。これによって、水が見せるさまざまな表情を、間接的に表現するのではなく、水そのものを使って表現する可能性が生まれました。
本作ではこの装置を用い、水滴と水面の複雑な変化を生み出すとともに、その様相をサウンドへと反映。視覚と聴覚の調和とコントラストが観る者に多様な記憶を喚起させていきます。

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コロガルパビリオン https://special.ycam.jp/10th/term1/488/ https://special.ycam.jp/10th/term1/488/#comments Sat, 14 Sep 2013 11:57:27 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=488 2012年にYCAMで展示され、子どもたちから人気を集めた「コロガル公園」が、建築ユニットassistantの手によって半屋外型パビリオンとなって登場します。公園内の起伏のある床には、スピーカーやマイク、LED照明など様々な「メディア」を使った仕掛けが埋め込まれており、子どもたちは、それらを使って新しい遊びのルールを生み出していくことができます。これらの仕掛けや公園内の様々なメディアと遊びながら自然に触れることで、子どもたちが自分の体とメディアを結びつけて考える機会を創出します。

プレスリリース

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https://special.ycam.jp/10th/term1/488/feed/ 4
YCAMDOMMUNE(第二期) https://special.ycam.jp/10th/term2/970/ Mon, 09 Sep 2013 03:30:49 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=970 2010年3月のスタート以来、多彩なトーク番組とライブパフォーマンスを全世界へ発信し続け、世界中から多くの視聴者数を獲得しつづける宇川直宏率いるライブストリーミングスタジオ、DOMMUNEが、YCAMとタッグを組み、街中に「YCAMDOMMUNE」と称した拠点を展開します。

2010年代以降のメディア環境の変化を象徴し、私達のライフスタイルに大きな影響を与えるインターネット配信サービスの数々と、国際グループ展のテーマに掲げられる「集合知」や、それらを読み解くためのキーワードとしての「アーカイブ」に呼応し、人々が集う新しい拠点が街の中に登場します。インターネット上のみで配信され続けてきた、DOMMUNEの過去の膨大なアーカイブコンテンツを上映する唯一の場所として存在させることで、インターネット時代以降の場所性を改めて捉え直す、人々が集う街中の新しいスポットとなります。

YCAMDOMMUNE特設サイト

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walking around surround https://special.ycam.jp/10th/term2/528/ Sat, 07 Sep 2013 00:11:21 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=528 YCAM10周年記念祭プレイベントとして、2012年夏にYCAMが開催した、音を聴くことを体験的に学ぶことができるワークショップ「walking around surround」を、サウンドインスタレーションとして展開します。山口市の小学生とともに、市内の街中、山間、海沿いに加えて新たに数カ所の音をフィールドレコーディングし、集めた音源=サウンドスケープ(音の風景)を自由に入れ替えることが可能なワイヤレススピーカーを用いて街中で展示します。

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art and collective intelligence https://special.ycam.jp/10th/term1/453/ https://special.ycam.jp/10th/term1/453/#comments Wed, 04 Sep 2013 03:31:37 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=453 SNSやwiki、Linuxなどに代表される、コンピューターとネットワークの結合によって知のあり方を著しく変革させてきた「集合知」をテーマに、今後、芸術表現が、社会・環境・思想・コミュニケーションのあり方とどのように関わり、そしてどのような変革が起こせるのかを考える展覧会です。

さまざまな知識や情報がインターネット上で組織化される歴史的変遷をたどりながら、アーティストによる作品の構想、生成プロセスや関係性の構築において「集合知」を前提として、アーティスト個人のビジョンだけでは完結しない作品の在り方を提示します。観客による鑑賞や振る舞いも展覧会全体の創造性に影響を与え、アーティストは他者や周囲の状況とプロセスを共有しながら、会期中も作品が更新されていきます。

プレスリリース

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https://special.ycam.jp/10th/term1/453/feed/ 3
YCAMDOMMUNE(第一期) https://special.ycam.jp/10th/term1/467/ https://special.ycam.jp/10th/term1/467/#comments Sun, 02 Jun 2013 15:33:14 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=467 2010年3月のスタート以来、多彩なトーク番組とライブパフォーマンスを全世界へ発信し続け、世界中から多くの視聴者数を獲得しつづける宇川直宏率いるライブストリーミングスタジオ、DOMMUNEが、YCAMとタッグを組み、街中に「YCAMDOMMUNE」と称した拠点を展開します。

2010年代以降のメディア環境の変化を象徴し、私達のライフスタイルに大きな影響を与えるインターネット配信サービスの数々と、国際グループ展のテーマに掲げられる「集合知」や、それらを読み解くためのキーワードとしての「アーカイブ」に呼応し、人々が集う新しい拠点が街の中に登場します。インターネット上のみで配信され続けてきた、DOMMUNEの過去の膨大なアーカイブコンテンツを上映する唯一の場所として存在させることで、インターネット時代以降の場所性を改めて捉え直す、人々が集う街中の新しいスポットとなります。

YCAMDOMMUNE特設サイト

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Stifters Dinge https://special.ycam.jp/10th/term1/476/ https://special.ycam.jp/10th/term1/476/#comments Sun, 02 Jun 2013 14:47:30 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=476 10周年記念祭と通底するテーマを持つ作品として、現代を代表する作曲家・演出家ハイナー・ゲッベルスの「Stifters Dinge」を招聘します。俳優が登場しない本作の主役は、光、音、声、霧、風、水、氷、絵画、そして積み上げられた5台のピアノであり、これらの事物(Dinge)たちが、人の手や機械によって制御され、変化を遂げていくことでパフォーマンスが進行します。

19世紀の作家アーダルベルト・シュティフターから刺激を受けたこの作品では、観客はシュティフターの小説の読者のように、目の前に拡がる人工的な〈自然〉が奏でる音に耳を澄まし、時間をかけてその細部にまで目を凝らすことで、自然に対する人間の営みについての問いを体感します。

プレスリリース

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