能楽 – 山口情報芸術センター[YCAM]10周年記念祭 https://10th.ycam.jp Wed, 11 Dec 2013 10:21:38 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 LIFE – WELL https://special.ycam.jp/10th/term2/525/ https://special.ycam.jp/10th/term2/525/#comments Thu, 12 Sep 2013 03:12:53 +0000 https://special.ycam.jp/10th/?p=525 能楽コラボレーション「LIFE – WELL」の舞台空間となるのは、2007年に坂本と高谷がYCAMで滞在制作したインスタレーション「LIFE・fluid, invisible, inaudible…」です。これは、坂本が1999年に手がけたオペラ「LIFE」をインスタレーションとして解体/再構築したもので、20世紀の歴史と音楽を総括するという壮大なコンセプトを持っています。

そこで上演される演目も古典作品だけに止まらず、現代能、戯曲、詩と、能楽という世界を軸に、古今東西の思想が交錯します。今回の上演は2部構成となっており、その第1部では、3つの古典演目の上演を通して、この水や大気が、田畑や雲、海洋へと自在にその姿を変えながら描かれていきます。
続く第2部では、能楽に影響を受けたアイルランドの詩人で劇作家のW.B.イェイツの戯曲や、さらにそこから日本で生まれた能楽作品が登場します。上演全体に通底しているのは、私たちの祖先が持っていた超常的な存在を含む自然への親しみや驚嘆、そして畏敬の念です。19世紀末から20世紀初めに書かれたイェイツの作品では、すでにそうした感覚を失いかけているがゆえに、強く求めて止まない人間の姿が描かれているのです。

このような能楽と演劇に加えて、音楽そしてメディアアートという多様なジャンルのコラボレーションが、時に即興的なセッションを通じておこなわれる点も、本作の大きな魅力の1つです。野村萬斎の朗読、坂本龍一のピアノ、囃子方の演奏、そして高谷史郎の映像が、緊張感ある競演を展開します。
10周年記念祭のテーマである〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉に、能楽という近代以前から続く言葉や身体、音楽が応答することで、さらに広い歴史的。視野を通して、過去から未来を問いかけます。

演目紹介
第一部

「狂言 田植」

シテ(神主):野村萬斎
立衆(早乙女):高野和憲、中村修一、内藤連
後見:飯田豪
笛:一噌隆之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:小寺真佐人

舞囃子「賀茂 素働」
シテ(別雷神):梅若紀彰
地謡:上野雄三、山本博通、梅若基徳、鷹尾章弘
笛:一噌隆之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:小寺真佐人

素囃子「猩々乱」
笛:一噌隆之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:小寺真佐人
ピアノ:坂本龍一

第二部

「鷹の井戸」(作=ウィリアム・バトラー・イェイツ 邦訳=松村みね子」
「鷹姫」(作=横道萬里雄 節付=観世寿夫)

朗読者・空賦麟:野村萬斎
シテ(鷹姫):梅若紀彰

笛:一噌隆之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:小寺真佐人

地謡(岩):上野雄三、山本博通、梅若基徳、鷹尾章弘、高野和憲、中村修一、内藤連、飯田豪
ピアノ:坂本龍一

「湖の島イニスフリー」(作=ウィリアム・バトラー・イェイツ 邦訳=高松雄一)

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