OUTLINE

あたりまえを問い直すことから出発するあたりまえの<環境>としてのメディア

開催にあたって

山口情報芸術センター[YCAM] では、これまで展開してきた教育普及活動とワークショップ制作を振り返りつつ、新しいミュージアムエデュケーションの在り方を提案するため、展覧会「glitchGROUND(グリッチグラウンド)」を開催します。「前提を見つめ直す」という意図が込められたこの展覧会名は、これまでのミュージアムエデュケーションやメディア教育を改めてリサーチし、新しいビジョンを投げかけたい、という思いを表しています。「環境としてのメディア」が、光や大地や空気と同じように身の回りを当たり前に包み込んでいる現在のメディア社会。次代を担う子どもをはじめ世代を超えた多くの人々にとって「この世界をたくましく生き抜く知恵と創造性」が得られる場、としてYCAMが機能できれば幸いです。

YCAMの教育普及活動について

YCAMで展示・上演される作品が、ユーザーにとってより高い価値を生み出すよう、鑑賞方法のアイデアやミュージアム経験の新たなデザインをおこなっているほか、「表現」「身体」「コミュニケーション」「社会」といったキーワードと「メディア」との関係性に注目し、広義のメディアリテラシー教育や、鑑賞教育といった観点から、オリジナルワークショップの研究開発などをおこなっています。また、開発したワークショップをパッケージ化し、国内外への普及展開にも力を注いでいます。

展示概要

YCAM 教育普及展覧会
「glitchGROUND―
メディアアートセンターから提案する、新しい学び場環境」

会期:2012年5月19日(土)−8月12日(日)10:00−19:00
山口情報芸術センター[YCAM]ホワイエ、スタジオB他
休館日:火曜日
入場無料


下記期間中「コロガル公園」は入場できません。(見学可)
関連イベント「子どもあそびばミーティング」の開催期間中
日時:6月10日(日)、7月8日(日)、7月22日(日) 13:00 - 16:30

「コロガル公園」のアップデートの為
日時:6月13日(水)、7月9日(月)、7月11日(水)、7月23日(月)、7月25日(水)


主催:公益財団法人山口市文化振興財団
後援:山口市、山口市教育委員会
平成24年度文化庁地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ
機材協力:カラーキネティクス・ジャパン株式会社
共同開発: YCAM InterLab
企画制作:山口情報芸術センター[YCAM]

関連イベント「子どもあそびばミーティング」
協賛:大塚製薬株式会社

KOROGARU KOEN

展示内容

コロガル公園
[スタジオ B]

スタジオB には、不定形な床面で構成された公園が出現します。 公園の周囲には照明や音響、ネットワークなどのテクノロジーを駆使した仕掛けが埋め込まれており、それらは「遊具」として画一的な遊びを提供するのではなく、「環境」として遊ぶ人たちの創造性を刺激し、新しい遊びを誘発するように機能します。そして、会期中3回おこなわれる「子どもあそびばミーティング」で子どもたちから提案されたアイデアをもとに、まるで公園そのものが転がっていくかのように、機能や環境が更新されていきます。

※本展示はお客様の自己責任のもと鑑賞したり遊んだりする体験型スペースです。
安全管理には十分ご注意下さい。 未就学児以下の場合は保護者の同伴が必要です。

KOTOBA SHINTAI INSTALLATION

コトバ身体 インスタレーション
[2F ギャラリー]

「コトバ身体」は、YCAMが開発中のオリジナルワークショップです。 このワークショップ向けに制作したソフトを、インスタレーションとして展示します。 人の動きをコンピュータに取り込み「コトバ」を関連づけることで、元の意図から予期しない新しい動きが発見できる作品です。 展示作品を通じてYCAMの教育普及活動の特徴である、「身体表現」と「教育普及」と「メディアアート」の領域横断性を示します。 本ワークショップは振付家・山下残さんとの共同制作です。

YCAM EDUCATION ARCHIVES

YCAM エデュケーションアーカイブス
[ホワイエ]

gg_ab_education01 gg_ab_education02 gg_ab_education03 gg_ab_education04

市民参加プログラム「meet the artist」、特別上映会「映画を2回観る会」、ギャラリーツアーやバックステージツアーなどのイベントの紹介に加え、オリジナルワークショップのドキュメント映像の上映をおこないます。これまでYCAMが展開してきた教育普及活動の全貌、そして、その背景にあるコンセプトを分かりやすく把握できます。