【同時開催】出品作品

【同時開催】YCAM長期展示シリーズ「scopic measure」

YCAMの長期展示シリーズ「scopic measure」では、メディアと人間の関係性から生まれてくるアートシーンに注目し、これから期待されるアーティストの作品やプロジェクトを、これまでに10作品紹介してきました。今回は、「文化庁メディア芸術祭巡回企画展」開催にあわせ、真鍋大度による代表的なプロジェクト、さらに真鍋大度+石橋素による体験型のインスタレーション作品を最新バージョンで展示します。


scopic measure #11
真鍋大度「electric stimulus to face」(2008|映像展示)


electric stimulus to face

筋電位センサーと電気刺激デバイスを用いて、意識や感情が生み出す顔の表情でなく、音楽のヴィジュアライザーともいえる「表情」をつくり出す真鍋大度の代表プロジェクト「Face Visualizer」を収録した映像作品。精度の高い筋電位センサーを、顔面に装着し、筋肉が収縮する直前に発生する微弱電流を計測。本プロジェクトでは、サウンドから変換された電気信号の送出により、人間の表情を自動的にコントロールしています。さらに、真鍋は、顔面の「表情」から音楽や映像をつくり出す「Face Instrument」も展開。データと身体の相互関係に着目したパフォーマンスは、世界20都市で実施され、その実験を収録した映像は、YouTubeで160万ビューを達成しています。

※本プロジェクトの過程と結果をドキュメント映像およびパフォーマンスとして発表した「Face visualizer, instrument, and copy」は、第13回メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品(優秀作品)として選出されています。
演出/サウンドデザイン/プログラミング/出演:真鍋大度
筋電位センシング/振動機構開発:照岡正樹
ハードウェア開発協力: 原田克彦、柳沢知明
サウンドデザイン協力:澤井妙治、evala
操作協力:堀宏行 (株式会社ライゾマティクス)
制作協力:株式会社ライゾマティクス、4nchor5la6

scopic measure #12
真鍋大度+石橋素「fade out」(2010|インスタレーション)


fade out

光を蓄えて発光する蓄光シートに、紫外線レーザー光を照射することで、ビデオ映像とは全く異なる光学反応によるポートレートを描く装置。 赤外線カメラで撮影された来場者の画像データは、輝度分布が自動解析され、暗い部分から順に壁面の蓄光シートに照射されます。シート上に残る光のグラデーションは、突如ポートレートとして認識され、眼前に浮かび上がってきます。さらに今回は、紫外光を当てると色がつき、光照射を止めると瞬時に元の無色透明に戻る有機化合物「フォトクロミック化合物」を導入した最新バージョンを初公開します。

企画:真鍋大度+株式会社ライゾマティクス
コンセプト:真鍋大度 + 石橋素
レーザープログラミング:石橋素
サウンドプログラミング:真鍋大度
技術協力(最新バージョン):青山学院大学理工学部化学・生命科学科機能物質化学阿部二朗研究室、
関東化学株式会社、伊藤光学工業株式会社