YCAMが初めて挑戦する本格的な演劇作品。
「演劇」を裏切る、新しい体験を提案します。
山口情報芸術センターは、劇作家/演出家の松田正隆(マレビトの会)と、写真家の笹岡啓子(photographers' gallery)による新作演劇作品「PARK CITY(パーク・シティ)」を発表します。
本作は、作家が山口に滞在し、YCAMの専門スタッフとともに表現の可能性を探求する「滞在制作」によって発表するYCAMオリジナル作品です。舞台芸術と写真、そしてメディア技術がもたらす新たな世界̶。時間と空間、身体感覚が交錯する新しい演劇体験を提案します。
PARK CITY特設webサイト
左:「声紋都市 ー父への手紙」(フェスティバルトーキョー/2009) 撮影:青木 司
右:笹岡啓子「PARK CITY」より(2007)
言葉と写真が描く、PARK CITY=「広島」。
舞台から遠くはなれた客席がもたらす新しい鑑賞スタイル。
演劇でしか実現しない表現を追求し、実験的な作品を発表し続ける劇団「マレビトの会」。代表の松田正隆は、数々の演劇賞を受賞し、90年代から現在まで日本の演劇界をリードする劇作家/演出家の一人です。今回の新作には、都市の風景を切り取り、その独自の視点が高い評価をうける若手写真家の笹岡啓子が参加。戦後、公園(PARK)を中心に復興した都市「広島」をテーマに、二人のテキストと写真が、都市にある潜在的な記憶を描き出します。
また、劇場では、あえて舞台から遠く離れた位置に客席を用意。さらに、観客席それぞれにも、特別な演出が施されます。こうした新しい鑑賞スタイルを通し、観客は、テキストと写真、音声と映像が、時間と空間を往来する新たな演劇を体験します。松田正隆の書き下ろし脚本と演出、笹岡の写真、そしてYCAMの特徴であるメディア技術を盛り込んだ本作。今までにない先鋭的な作品が誕生します。
作・演出:松田正隆
写真:笹岡啓子(photographers' gallery)
出演:牛尾千聖、F.ジャパン、桐澤千晶、ごまのはえ、島 崇、武田 暁、西山真来、枡谷雄一郎、宮本統史、山口春美
舞台監督:岩田拓朗(YCAM InterLab)
舞台:宇野三津夫(YCAM InterLab)
音響/モニタシステム:伊藤隆之(YCAM InterLab)
録音:荒木優光
照明:高原文江(YCAM InterLab)
映像:大脇理智(YCAM InterLab)
衣裳:堂本教子
プログラマ:濵 哲史(YCAM InterLab)
ドラマトゥルグ:田辺 剛
演出助手:米谷有理子
技術協力:YCAM InterLab
制作:竹下暁子・塩見直子(YCAM)、森 真理子・西村麻生
宣伝美術:田中 勲(photographers' gallery)
企画協力:八角聡仁
協力:魚灯、劇団衛星、ニットキャップシアター
主催:財団法人山口市文化振興財団、財団法人びわ湖ホール、マレビトの会、photographers' gallery
後援:山口市、山口市教育委員会
企画・制作:山口情報芸術センター[YCAM]、びわ湖ホール、マレビトの会、photographers' gallery
文化庁 平成21年度舞台芸術振興の先導モデル推進事業(舞台芸術共同制作公演)
助成:財団法人地域創造、財団法人アサヒビール芸術文化財団、財団法人セゾン文化財団(「マレビトの会」の年間活動助成)
京都芸術センター制作支援事業