YCAM 10th Anniversary

会期 第1期 2013.7.6(土) - 9.1(日)
第2期 2013.11.1(金) - 12.1(日)
休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)
会場 山口情報芸術センター [YCAM]、山口市内

開催にあたり

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写真:下道基行

「アートと環境の未来・山口 YCAM10周年記念祭」

2013年11月に開館10周年を迎える山口情報芸術センター[YCAM]は、アート/メディア/身体表現を軸とし、現在から次世代を見通すアートとメディアの新しい関係性の創造と発信拠点として、「アートと環境の未来・山口YCAM10周年記念祭」を開催します。

YCAMのこれまでの取り組みを振り返るとともに、山口市民とのより深い関わりのもとに市内各所にも活動を展開しながら、自然環境から情報環境までを包括する「環境」の概念をアートによって再定義するさまざまな試みを行っていきます。

第一期:2013年7月6日(土)〜9月1日(日)50日間
第二期:2013年11月1日(金)〜12月1日(日)27日間

※火曜休館・閉場 祝日の場合は翌日
※一部の作品を展示している期間:2013年7月6日(土)~2014年3月2日(日)

プログラム

コンセプト

YCAM10周年記念祭では、「アート」「環境」「ライフ」といった概念を中核に、刻々と変化するこの世界 を、より深い共感を持って読み解き、知覚しながら、共に想像/創造する環境へと一歩踏み出します。

開館以来YCAMの活動の軸となってきたメディアテクノロジーの可能性を踏まえながら、我々の過去と未来、自然世界と都市文化を、想像/創造力で繋げていく試みをさまざまな芸術形態で表現します。

実施体制

主催:山口市、公益財団法人山口市文化振興財団
後援:山口市教育委員会

企画制作:山口情報芸術センター [YCAM]

〈YCAM10周年記念祭実行委員会〉

名誉会長:山口市長 渡辺 純忠
会 長: 山口市文化振興財団理事長 中野 勉
副会長: 山口市副市長 吉田 正治
副会長: 山口市教育長 岩城 精二

アーティスティック・ディレクター:坂本 龍一
総合プロデューサー:阿部 一直(山口情報芸術センター副館長)

助成・協賛一覧はこちら

メッセージ

市長よりご挨拶

山口市では、平成15年(2003年)11月、まちづくりの中心的な役割を担う施設として山口情報芸術センター[YCAM]を開館し、メディアテクノロジーを特徴とする新しい芸術文化の創造・発信、そこから生まれる他分野や産業への応用研究、次代を担う子どもたちへの教育普及など、さまざまな取り組みに挑戦してきました。

そして、平成25年(2013年)、開館10周年という節目を迎えるにあたり、これまで培ってきた技術や経験を礎としたYCAMの活動が、さらに文化施設の枠を越えて、まちの機能や人々の営みへとつながり、浸透し続けていくきっかけとなることをめざし、「アートと環境の未来・山口YCAM10周年記念祭」を開催いたします。

YCAM10周年記念祭では、アーティスティックディレクターに坂本龍一さんをお迎えし、文明や歴史、自然と人との関係性を、アートを通して表現し、伝えていく試みを、ここ山口を舞台に展開し、同時に世界へ向けても発信していくこととなります。

このプロジェクトを通して、山口のひとやまち、歴史と自然がさらに輝きを放つ未来を提案していきたいと考えています。 どうぞご期待ください。

山口市長 渡辺純忠

坂本龍一氏よりメッセージ

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撮影:田邊アツシ

総合アーティスティックディレクターに就任した坂本龍一です。YCAMは、2013年に10周年を迎えます。YCAMが誕生してから、山口は日本のアートの拠点の一つになりました。この場所で新たな作品を生み出し、世界へと発信する。2013年はその活動をさらに拡げていきたいと思っています。

インターネットの普及によって地方独自の文化や伝統が薄まるという見方もありますが、僕は改めて地方の特性が見直され、大切に思う人が増えてきているように感じています。山口という場所がどんな歴史や財産を持っているか、世界に向けて何を発信していけるかということが大切です。

僕が考える10周年記念祭のポイントは、アートと山口の市民の皆様をどう繋げるかということです。YCAMが市民や子どもたちとの交流に力を入れてきたこれまでの成果を踏まえつつ、今後も発展させていく。アートというものが解りづらくならないように、伝える努力を忘れずにやっていきたいと思います。

山口から日本へ、そして世界へ。さらに人類文明の未来まで。現代社会に生きる僕たちは、忘れかけていた自然の力を、2011年3月11日の大震災によって思い知らされました。その大きなショックを忘れずにいたい。自然をより深く知ることが、人類文明やアートの変化に繋がるのではないかと思っています。

YCAMでそんな僕らの予測がアートと結びつけば、未来を、見える形、聞こえる形、体験できる形にできるのではないか。そんな希望を持って、「アート」「環境」「ライフ」をテーマに10周年記念祭の準備を進めていきます。

坂本龍一 / SAKAMOTO Ryuichi

音楽家。52年生まれ、米国ニューヨーク州在住。78年『千のナイフ』でデビュー、同年YMOに参加。YMO散開後、数々の映画音楽を手がけ、作曲家として米アカデミー賞を受賞するなど世界的な評価を得つつ、常に革新的なサウンドを追求している。99年制作のオペラ『LIFE』以降、環境・平和・社会問題に言及することも多く、9・11同時多発テロをきっかけに、論考集『非戦』を監修。07年には「moretrees」を設立し、温暖化防止についての啓蒙や植樹活動を行う。09年には国連環境計画が実施するECHOFestivalにおいて「EchoAward」を受賞。同年、フランス共和国より芸術文化勲章オフィシエ受勲、10年文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。11年東日本大震災復興支援プロジェクトとして、「LIFE311bymoretrees」「こどもの音楽再生基金」「www.kizunaworld.org」など、さまざまな活動を続けている。

ロゴマーク

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YCAMの象徴であるYを中心に6つの矢印があります、
見方によっては立方体にも見えるロゴです。
このロゴはどんどん変化することができます。
矢印のベクトルが強ければ空間を拡げることができるし
同じ立方体と組み合わせて繋げることもできます。
YCAMが山口にできて10年。
展覧会やワークショップなど、ひとつずつ想いを持ちながら
取り組み、地元と繋がってきました。
このロゴの矢印が想いの力だったとしたら
拡がったり繋がったりする姿はしあわせなカタチです。
そのしあわせなカタチが山口という場所でいろいろ実現すると
とても魅力的だと想いながらデザインしました。

ロゴマークデザイン 柿木原政広

柿木原政広 / Masahiro Kakinokihara

アートディレクター。1970年広島県生まれ。ドラフトを経て2007年に株式会社 10(テン)を設立。主な作品にsingingAEON、まいにちAEON CARD、R.O.Uのブランディング、TIFF東京国際映画祭、静岡市美術館、松竹芸能株式会社、富士中央幼稚園のCI。カードゲームRocca(rocca-game.jp)などを手がける。著作に福音館の絵本「ぽんちんぱん」。「TaRocca」。2003年日本グラフィックデザイナーズ協会新人賞受賞。2007年森美術館の「日本美術が笑う」でADC賞受賞。2011年「Rocca」でNewYork ADC賞受賞。「静岡市美術館」のCIでONESHOWペンシル賞受賞。

About YCAM

山口情報芸術センター [YCAM]とは

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山口情報芸術センター[YCAM]は、展示スペース、劇場、ミニシアター、市立中央図書館を併設する複合文化施設として、2003年11月に開館しました。

コンピュータや通信技術などを使ったメディアテクノロジーをプラットフォームとして、メディアアート作品の展示、演劇やダンス、パフォーマンスの公演、映画上映、サウンドイベント、ワークショップやレクチャーなどを開催しています。

YCAM独自の取り組み

  • 既存の優れた作品の紹介にとどまらず、メディアテクノロジーと身体をめぐる新しい芸術表現の創造を目指し、オリジナル作品を制作、発表しています。
  • 国内外のアーティストが山口に滞在し、YCAMの研究開発チーム「YCAM InterLab」と共同で、制作活動を行っています。制作された作品には、国内外で高い評価を受け、世界中で展示・上演されているものも多数あります。
  • 情報社会への関心やリテラシーの普及・拡大を目指し、「メディア」「社会」「身体」をキーワードにオリジナルワークショップを開発し実施しています。それらは地域にとって作品や技術に対する理解を深め、メディアリテラシーと想像力を育む場ともなっています。
  • YCAMの取り組みは、新しい芸術表現を通して山口という地域と世界を結びながら、芸術活動と社会、文化の循環を促し、多様な交流と対話を生み出しています。
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中谷芙二子+ 高谷史郎
「CLOUD FOREST Fog Installation
#47784」

YCAM Re-Marks

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本ウェブサイトは、YCAMでこれまで制作された作品を中心に、YCAMの特徴や独自性を鋭く反映したプロジェクトを取り上げ、多角的な視点から紹介します。

YCAMが積み重ねてきたメディアテクノロジーと身体をめぐる創造的実践の数々。その軌跡を明らかにすることで、時代とともに移り変わる芸術表現の新たなビジョンを描くためのプラットフォームの形成を目指していきます。

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