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池田亮司 Ryoji Ikeda

日本を代表する電子音楽作曲家/アーティスト。超音波、周波数、そして音そのものの持つ本質的な特性の細部に徹底してこだわる池田の作品は、音の物理的特性や人間の知覚との因果関係、音楽としての数学的類推、時間、空間を活用する。池田は、コンピュータとデジタルテクノロジーを極限まで駆使し、サウンドエンジニアリングおよび作曲において、独特の微視的方法を発展させている。現在、パリ在住。

1995年以来池田は、音と音響学、卓越したイメージを統合したコンサート、インスタレーション、レコーディングなどで極めて精力的に活動を展開している。作品では、音楽、時間、空間が数学的な方法で形作られており、池田は音をその物理的特性から人間の知覚へ接近させ、その関係を明らかにすることで、感覚としての音を探究している。ビジュアルメディアとサウンドメディアにおける領域横断的な活動を精力的に展開し、コンピュータとデジタルテクノロジーを極限まで駆使したオーディオビジュアルコンサートである「datamatics」、「C4I」、「formula」は、われわれの未来のマルチメディア環境や文化に対し、独特の方向性を示唆している。絶賛されたインスタレーション「data.tron [prototype] 」や「data.film [nº1-a] 」は、アートシーンに池田の「ウルトラミニマリズム」の美学を依然として発信し続けている。

最新のシリーズ「datamatics」は、映像やオブジェ、サウンド、ニューメディアの作品からなる長期プログラムであり、そこではデータがテーマとして、また素材として、実在の抽象的な捉え方、つまりデータにより世界をエンコード、理解、制御する方法を探るべく、取り扱われている。池田は、ライブパフォーマンス、サウンドインスタレーション、アルバムのリリースなどを通じ、最も革新的な現代作曲家の一人として称賛されている。アルバム「+/-」、「0℃」や「matrix」は、サインウェーブやグリッチ、ホワイトノイズを用い、電子音楽の新たなミニマリズムを開拓した。2005年には、datamaticsシリーズの一環として、高い評価を受けた7枚目のソロアルバム「dataplex」をリリース。同年、池田の主要作品の初の完全版カタログ「formula」が出版されている。

活動の幅広さは、「cyclo」プロジェクトでのカールステン・ニコライとのコラボレーションや、振付家ウィリアム・フォーサイス/フランクフルト・バレエ団、アーティストの杉本博司、建築家の伊東豊雄、アーティスト集団ダムタイプとのコラボレーションからもうかがえる。

池田は、つねに世界の数多くの一流フェスティバルや展覧会で、展示や公演を行っている。 [the Australian Centre for the Moving Image(2005/メルボルン/オーストラリア)、MIT(2006/マサチューセッツ/USA)、ジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター(2004、2007/パリ/フランス)、La Villette(2002/パリ/フランス)、Sónar(2006/バルセロナ/スペイン)、Architectural Association(2002/ロンドン/イギリス)、バービカン・センター(2006/ロンドン/イギリス)、テート・モダン Turbine Hall(2006/ロンドン/イギリス)、Irish Museum of Modern Art(2007/ダブリン/アイルランド)、Auditorium Parco della Musica(2003/ローマ/イタリア)、NTT インターコミュニケーション・センター [ICC](2005/東京)、東京国際フォーラム(2006/東京)、Art Beijing(2007/北京/中国)、Göteborg Biennial(2003/ヨーテボリ/スウェーデン)、Mutek Festival(2007/メキシコシティ/メキシコ)、ル・フレノア国立現代芸術スタジオ(2007/トゥルコワン/フランス)など。]

受賞歴:2001年アルスエレクトロニカ(リンツ/オーストリア)において「デジタルミュージック」カテゴリーでGolden Nica 賞受賞。2003年World Technology Award最終選考。

www.ryojiikeda.com

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