![池田亮司 “supersymmetry” 新作インスタレーション | 山口情報芸術センター[YCAM] スタジオA、B | 2014年4月2日〈水〉— 6月1日〈日〉 10:00-19:00 | 入場無料 | 休館日：火曜日[祝日の場合は翌日]](../../_include/_img/outline/h2.png)
“supersymmetry” は、 “datamatics”（2006～）、“test pattern”（2008～）に次ぐ池田亮司の新たなプロジェクトの出発点であり、山口情報芸術センター［YCAM］とフランスのナント市、ル・リュ・ユニーク・ナント芸術センターとの共同制作により、世界初公開される展覧会となります。
ビットレートで制御される微視的で稠密な表現領域から、スーパースケールを包摂した公共空間におけるインスタレーションまで、先端的な電子音の展開と、光学的かつ物質的な造形ヴィジョンの極限的アプローチによって、池田亮司は世界に衝撃を与えてきました。前作の、“datamatics”、“test pattern” が、0と1の二進法による世界の究極化をアートによって追求してきたものとするならば、今回、YCAMでの長期に渡る滞在制作から発表される“supersymmetry” では、直進的なバイナリーコードの思考を超えてもたらされる量子論的世界観を、美学的な視点でアプローチする新たな立場に移行したものといえるでしょう。さらに“supersymmetry” のタイトルが示す先には、観測を第一義にとらえる素粒子論からインスピレーションを与えられ、表象表現の限界へと挑戦する試みが開かれようとしています。
“supersymmetry” は、2012年にパリの国立ポンピドゥーセンターにおいて初演されたパフォーマンス“superposition” の構成要素を大幅に改訂・拡張したインスタレーションバージョンであり、また今後2014～15年に予定される、ジュネーヴにある素粒子物理学の世界最大の研究機関CERNにおける池田のレジデンスの成果が本作に反映されていくなど、YCAMでの初公開後、ナント市を皮切りに随時アップデートされながら、世界を巡回していきます。
［用語解説］
supersymmetry
現代の素粒子物理学では、「物質」というものは、全宇宙にたった4%しか存在しないと言われています。宇宙の全質量を説明するために、多くの科学者は、それぞれの素粒子と対になる仮想の粒子（ダークマター＝暗黒物質）が存在するはずである、という数学的モデル「超対称性」を研究しています。
CERN
欧州原子核研究機構。1959年スイス、ジュネーブ郊外に設立された素粒子・原子核物理学の実験施設。JR山手線の円周距離とほぼ同じ規模に及ぶ、全周27キロの大型ハドロン衝突型加速器を有し、ヒッグス粒子の発見など、素粒子物理学における重要な発見がなされています。この施設では8000人もの研究者、技術者が実験に従事し、宇宙の起源に迫ろうとしています。
コンセプト、コンポジション：池田亮司
コラボレーター
プログラミング、コンピュータ・グラフィックス：平川紀道、徳山知永、大西義人
機構／光学／装置設計：平川紀道
コンピュータ・システム設計：徳山知永
エレクトロニクス設計：大西義人
技術管理：平川紀道、徳山知永
キュレーター：阿部一直（YCAM）
共同キュレーター：パトリック・ギジェ（ル・リュー・ユニック・ナント芸術センター）
山口情報芸術センター［YCAM］
アシスタント・キュレーター：西 翼
会場設計／設営監督：大脇理智
音響プログラミング：濱 哲史
シャッター・デバイス設計／制作：大脇理智、今野恵菜
音響：濱 哲史、西村悦子
システムエンジニアリング：三浦陽平
ライティングデザイン：高原文江
テクニカルマネージメント：岩田拓朗
プロダクションマネージメント：クラレンス・ン
広報：田中みゆき
ドキュメンテーション：丸尾隆一、渡邉朋也
会場サイン施工：角田なおみ
教育普及：菅沼 聖
Ryoji Ikeda Studio
クリエイティブ・ディレクター：エマニュエル・ドゥ・モンガソン
アドミニストレーション：桧垣優子
機構／エレクトロニクス設計：森 浩一郎
シャッター・デバイス制作サポート：平林 慎
グラフィック・デザイン：近藤一弥
主催：公益財団法人山口市文化振興財団
後援：山口市、山口市教育委員会
平成26年度 文化庁 地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ
助成：在日フランス大使館／アンスティチュ・フランセ日本、アンスティチュ・フランセ／ナント市協定（フランス）、公益財団法人朝日新聞文化財団
協力：ギャラリー小柳
機材協力：ミックスウェーブ株式会社、株式会社ベルパーク
共同開発：YCAM InterLab
共同制作：ル・リュー・ユニック・ナント芸術センター、ナント市、フランス文化省
企画制作：山口情報芸術センター［YCAM］、Ryoji Ikeda Studio
［プレスリリース］
［アクセス］
山口情報芸術センター
〒753-0075 山口県山口市中園町7-7
Tel：083-901-2222
Fax：083-901-2216
Email：
アクセス情報は以下をご確認ください。
http://www.ycam.jp/guide/access/
