「宇宙電波望遠鏡観測」ワークショップ

講師:山口大学理学部助教授 藤沢健太先生
日時:2005年4月2日(土)14:00〜16:00
参加者:11名

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2005年4月2日、心配されていた天気も何とか持ちこたえ、山口での「時間旅行展」では初となるワークショップとして「宇宙電波望遠鏡観測」ワークショップが開かれました。

このワークショップでは、山口大学理学部助教授で電波天文学が専門の藤沢健太先生を招いて、電波望遠鏡を使って宇宙観測を体験してみます。

一般的に知られている望遠鏡は、光を使って宇宙を観測しています。だから強い光がある日中や光を発していない星は観測できません。しかし、宇宙には光っていない星もたくさんあります。また星が生まれる瞬間やブラックホールのような天体は、光を使った望遠鏡ではなかなか見ることができませんでした。そこで電波望遠鏡という電波を使って宇宙を観測する電波望遠鏡が開発されました。実は、日本で最大クラスの32m宇宙電波望遠鏡が山口県山口市仁保にて稼働しているのですが、この電波望遠鏡を使っての宇宙観測を体験してみようというのが今回のワークショップのねらいです。

ワークショップは3部構成になっていて、まず1部では藤沢先生から宇宙の話を聞きます。2部では、YCAMで作成した簡易電波観測キットを使って、目には見えない「電波」というものを身近に感じてもらいます。そして3部では本物の電波望遠鏡を操作し、宇宙からやって来る電波を観測します。

当日、開催場所のホワイエに集まったのは、小学生を中心に11人。50代の方も夫婦でいらっしゃいました。幅広い年齢層の方が参加してくれるというのは主催者としてはうれしいです。
まずは、藤沢先生が自己紹介をして、ワークショップが始まりました。電波の話、星の話、ブラックホールの話など、宇宙物理の最先端の話を、解りやすく解説してくださいました。

太陽のように光を発してはいないけれど、電波を発している星も宇宙にはたくさんあり、電波望遠鏡を使うことによって光学望遠鏡で観測できないような星や、光を閉じこめてしまうブラックホール、星の誕生や星の生涯が終わる様子などが観測できるそうです。天文学では、光や電波などさまざまな観測を組み合わせて宇宙の神秘に迫っていく、という話を聞きました。

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