「1x60」 —作品の誕生風景レポート。
日々、着々と、作品づくりは進んでいます。
7月3日に、カナダ側の照明、音楽、舞台スタッフが到着してから、それぞれの作業をこれまでフォルティエさんと南さんが作ったものに融合していく作業の始まり。
スタッフ顔合わせ:
左より南隆雄、田島佐智子(YCAM 照明)、ポール=アンドレ・フォルティエ、ジョン・モンロ(照明コンセプト)、ドゥニ・ラボワ(衣裳)
毎日、一日の作業の最後にそれまでできているものの通し。
1日目は、とりあえず、個々が作っているものを舞台上で披露。それぞれの個性が露出。
2日目は、総合性を確認して、話し合い。お互いのみせたいところや、意図するところやもろもろ。
3日目、4日目と続き、踊り手の動きを、映像を、照明を、音楽を、見せ合う、話し合う。
個々の要素を融合させ、あわせて一つのまとまり感を見つけていくことの繰り返し。
個々での作業をして、舞台であわせて、全体を確認、話し合う作業の難しさ。
しかし、ひとつづつが洗練されていく舞台が、目の前に広がるどきどき感。
通しをするフォルティエさん。
繰り返されるミーティング風景。
お互いの意思を確認し、見せ方を再考する。何度も、何度も。
楽屋での個人作業は昼夜続く。
劇場内での個人作業も。
一日の終わりは翌日の作業の確認。
誰がいつ、舞台でどの作業をするか、時間ごとに振分け。
限られた時間を効率よく使うための大切な確認時間。
大人数で作る一つの作品「1x60」。
全員の目標は、出来上がった作品を、観客の皆さんと分かち合うこと。その瞬間に向けて、アーティストもスタッフもみんなで全速力で走っています。
制作 四元朝子
(写真 丸尾隆一/YCAM)