2010 年
12月 YCAM InterLabと安藤洋子による実験開始
安藤が踊る際に頭の中でイメージしている環境を、カメラなどを使って実際の空間に置き換えてみることから、さまざまな試みがスタートしました。
2011年
5月28日〜8月21日インスタレーション 安藤洋子「Reacting Space for Dividual Behavior」展示
安藤がその経験から培ってきた、自分の動きや、身体と空間・時間の関係をつねに多角的な視点から観察する意識。一般の鑑賞者にもそのヒントを与えてくれる実験的なインスタレーションを製作、発表しました。詳細はRe-Marksをご覧ください。
5月28日 「Reacting Space for Dividual Behavior」デモンストレーション・パフォーマンス
8月20日 「Reacting Space for Dividual Behavior」ワークショップ
2012年
3月3日 シンポジウム「フォーサイス・ダンス・スタディ・エクスチェンジ」
米・オハイオ州立大学のAdvanced Computing Center for the Art and Design(ACCAD)の研究者がウィリアム・フォーサイスとの共同プロジェクト「Synchronous Objects」について、そしてRAM の研究開発チームが途中経過について、それぞれプレゼンテーションをおこないました。ともにフォーサイスの振付理論、さらに、ダンスとテクノロジーの実験的展開という共通キーワードを持つ2つのプロジェクトについて、池上高志(東京大学広域科学専攻教授/複雑系・人工生命研究者)、ヨハネス・ビリンガー(ブルネル大学パフォーマンス・テクノロジー教授、演出家)をゲストスピーカーに招き、ディスカッションをおこないました。
9月1日・2日 RAMオープンスタジオ
小学生から一般の参加者まで、開発中のシステムを体験できるオープンスタジオを開催。
開発当初に使用されていたビデオカメラによる簡単な実験を使って、コンピューターに身体の動き(モーション)を取り込むことや、その利用の可能性について分かりやすく説明。さらにYCAM InterLabや安藤など研究開発チームからのレクチャーを通して、RAM Dance Toolkit やMOTIONERのプロトタイプを試しました。
2013年
2月23日 RAMプレゼンテーション
RAMの研究開発チームによる成果発表。ダンスとテクノロジーの歴史を踏まえながらRAMのコンセプトについて紹介。さらに、RAM Dance ToolkitやMOTIONERについて、実際にツールキットを使ってリアルタイムにコードを書いたり、安藤と同じくザ・フォーサイス・カンパニーのダンサーであるシリル・バルディによるダンスデモンストレーションを挟みながら、プレゼンテーションをおこないました。
2月23・24日 RAMワークショップ
創作に関わるダンサーや振付家、そしてプログラマーを対象とした実践的ワークショップ。RAMの基本的なコンセプトでもある、ダンサーが次の動きを決めるための「ルール」を導き出す環境をデザインすることを課題に設定。ブレインストーミングを通して、ダンスとプログラミングの実践家が共同するグループをつくり、研究開発チームのサポートの元、最後には成果のプレゼンテーションをおこないました。お互いの言語を学ぶため、ダンサーのためのプログラミング講座、プログラマーのためのダンスワークショップも開催。ダンスとテクノロジーのコミュニティーを拡げる内容となりました。
3月19日 RAMプレゼンテーション/ザ・フォーサイス・カンパニースタジオ(フランクフルト)
RAMのコンセプトに大きな影響を持つ振付家、ウィリアム・フォーサイス。また、RAMの研究開発にはザ・フォーサイス・カンパニーのダンサー、アマンシオ・ゴンザレス、シリル・バルディ、島地保武、ライリー・ワッツが貢献してきました。そのためRAMの成果をプレゼンテーションできることは意義深いことです。ダンサーが活用できるシステムとしてRAM Dance ToolkitとMOTIONERを紹介。途中、フォーサイスがデモンストレーションをおこなった安藤に、カンパニーでおこなっているエクササイズを指示したり、直接ダンサーの体験について質問するなど、有意義な内容でした。また、翌日にはベテランから新人ダンサーまでが、実際にシステムを体験。具体的に「シーン」に対する所感や、今後のシステムの活用方法など有効なフィードバックを得ることが出来ました。
5月6日 ドキュメンテーションと「RAM Dance Toolkit」ソースコード、アプリケーション、「MOTIONER」の設計図などのWeb公開